2013年12月24日火曜日

成果が出ないのはあなたのせいじゃないよ、という話。~ビジネス書を読んで、誤った認識は捨てよう。「経営戦略全史」とか「ジャック・ウェルチ わが経営」とか。

成果が出ないのはあなたのせいじゃないよ、という話。~ビジネス書を読んで、誤った認識は捨てよう。「経営戦略全史」とか「ジャック・ウェルチ わが経営」とか。

ブラック企業の話を書いた流れで、こんなことも書いてみようかと。

ブラック企業に身をおくと、
「成果が出ないのはお前のせい」
「努力が足りない」
みたいな論調に襲われる事があると思うのだけど、
こんな的外れなことはないと、個人的には思う。

今回は、その根拠とか書いてみようと思う。

経営戦略というものの重要性

「勝てるフィールド」で、「勝てるリソース」で戦うのが基本的には経営戦略。

経営戦略全史 50 Giants of Strategy (ディスカヴァー・レボリューションズ)

こちらの書籍は、近代の経営戦略の変遷を分かりやすく、ストーリー仕立てで解説している優れたビジネス書。
特にビジネス書籍初心者にお勧め。全体を俯瞰して、その流れが理解できる。
 この書籍、
ハーバード・ビジネス・レビューの2013年ベスト経営書にも選ばれている。

その中で、
ポジショニング派
ケイパビリティ派
という2大勢力が、経営史の中で主導権を競ってきていて、
最終的には「どっちも大事」的な結論に至っている、みたいなのが大枠のお話。

このポジショニング派というのが「勝てるフィールド」が大事、という主張であり
ケイパビリティ派というのが「勝てるリソース」が大事、という主張。かなりざっくりだけど・・・。

この2つの戦略がうまくいっていないと、悲しいことに
従業員がどれだけ死に物狂いで作業をこなしても、会社は儲かりません。

あなたの作業、労働の価値は「経営戦略」という係数がかかって市場に評価される。

つまり、経営陣の経営戦略が市場に価値提供できない、「ダメな経営戦略」だとすれば、あなたの作業、労働もそれなりの価値としてしか市場に評価されないわけです。
そんな中でいくら頑張っても、悲しいかな市場から必要とされなければ、賃金は増えないし労働環境は改善されないわけです。
 
自分が従事している事業の社会的な価値について経営者的観点で判断できる目を持っていないと、その辺の経営戦略について評価できないから、
「自分が悪いのかな?」「他も一緒かな?」「もっと悪くなったらどうしよう?」
とかなってしまうのかなと思うのですが、そういった知識があれば、
上司や経営陣の間違いにも気がつけるので、
経営戦略の改善を提言することもできるし、
見切りをつけて思い切って動くということもできるようになると思うのです。

ビジョンも大事。ビジョンに共感できるのであれば頑張るのもいいと思う。

ここで言うビジョンとは、理念のことです。
これがない、あいまい、よく分からないという会社であれば、
残念ながらうまく行かなくなる可能性が高いので、すぐに転職活動を始めてしまっていいと思います。

例えばGoogleの理念は
Googleが掲げる10の事実
という形で、かなり具体的、詳細に記されています。

P&Gの場合
世界の人々の、よりよい暮らしのために
という理念があります。
行動原則にまで落とし込まれています。

ちょっと変わったところだと、Appleに関しては
スティーブ・ジョブズそのものが理念
みたいなところがあった。この場合、スティーブについていけると思えばついていけばいい。

できたばかりのベンチャー企業であっても、ビジョンの選定は大事で、
これがないと、方針がブレたり、各人の向く方向がずれたりして
たいてい良い方向には進まない。

戦略に関し、判断できる目を養い、ブラック企業に食い物にされない強さを身につけよう。

良い企業で、良い環境で、良い同僚、先輩、上司との業務経験を通じて学ぶのがもちろん一番だけれど、こういったことは書籍を読むことでも知識を得る事ができる。

「今俺はブラック企業にいるのか・・・?」という疑問を持っている方は、
以下のような書籍を読んで、その判断基準をまずは自分の中に作ってみてはいかがだろうか?
とか言ってみたり・・・。

ジャック・ウェルチ わが経営(上) (日経ビジネス人文庫)

ジャック・ウェルチ わが経営(下) (日経ビジネス人文庫)
GEの成長を牽引した、20世紀最高の経営者とも言われるジャック・ウェルチの著書。
「世界でNO.1、悪くてもNO.2になれない事業からはすべて撤退 する」という、思い切ったポジショニング戦略が特徴的。

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則
こちらも有名なビジネス書。ビジョナリーな企業でないと生き残れないと説く。

キャリアショック どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるか? (ソフトバンク文庫)
ちょっと趣が違うけど、こちらも良い書籍。
もう、大企業でも雇用を保証できる時代ではないんですってよ。というような話も。

本を読むのはいいです。
自分の足りない経験を、様々な経験を経てきた先人たちが埋めてくれるのですから。


偉そうなこと言ってすいません。

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