2013年12月19日木曜日

アンバランスな大人が、子どもの病を作るという話。〜「成功者の告白」を、働 く親に読んでほしい訳

アンバランスな大人が、子どもの病を作るという話。〜「成功者の告白」を、働く親に読んでほしい訳

経営ノウハウの本というだけで終わらない。深く考えさせられる物語。

タイトルを見て分かる通り、起業、経営に関する書籍です。
ただ、この本を読んで私が感動した部分は、
起業ノウハウでも、経営ノウハウでもありませんでした。

起業〜会社の成長というイベントを通じて描かれる、家族の物語

この物語は、主人公の仕事と家庭を主な舞台として描かれていきます。
順風満帆に見える起業、会社の成長の裏側で、崩れ始める家族。
そして主人公の息子に襲いかかる「病魔」…

多忙な仕事と共に歪んでいく夫婦の関係

この物語で起きることは、フィクションでありながらフィクションでない。
何をいっているかというと、
「仕事を頑張る父親」と
「孤独に耐える母親」という
ありがちな問題を、分かりやすく読みやすい形にしてあります。

そういった意味で、現実では起こり得ないフィクションであるとは
言えない話だといいます。

子どもは、自らの体を捧げて、家族のバランスを取り戻そうとする。

両親の関係が悪化した時、
子どもは本能的に、そのバランスを取り戻そうとすると書かれています。
この物語では、
自分が大変な難病にかかることで、両親を団結させようとします。
これは子どもの本能であり、本人にもコントロールのできないものだというような展開でした。

簡単に言ってしまうと、
両親が抱える問題は、子どもに伝染するということでした。

心当たり、ありませんか?

私はあります…
この本を読んだ時、そういった意味で大変衝撃を受けました。

仕事と家庭のバランスを保ち、
家族のバランスをとることは、
実はとても難しいことだと思います。
でも、難しいで片付けてしまったとき、
最後にそのアンバランスの弊害を受けるのは
最も弱い子ども達です。
この部分は多分、真実だろうと思います。

助けを求められない時代

そもそも、そういった家庭のバランスというのは、
その家族だけで支えきれるものではなかったはずです。

昔は、一族は一つ所に集まり暮らしていましたから、
助け合うことは容易でした。

私が子どもの頃はまだ、近所付き合いがきちんと機能していて
助け合っていくことができました。

今はどうでしょう…

おそらくこれには個別に差があり、
また地域でも差があるでしょう。

ですが、
特に都心、そのベッドタウンでは
地方から上京してきた家族
周りに親戚などはいない
近所付き合いは崩壊している
といった状況で、助けを求められる環境が整っていないように思います。

一番防がなければいけないのは「孤独」

虐待の増加の一因は、ここにあるのではないかと思っています。
誰も話をきいてくれない
誰も分かってくれない
親がそんな状態になったとき、その矛先は

矛先は常に、弱者に向かうのです。

親の孤独を解消することが必要

これは別に、学童保育でなくてもいい。
どんな取り組みでもいいから、
孤独な親をなくす事が必要なのだと思います。

ただ、学童保育の、保護者参加活動は
同じように子育てをする仲間との出会いの場でもあったりして
そういう面でも、なくしてはいけないなと思います。

全児童放課後対象事業が、そのあたりどう取り組まれているのかはわかりませんが
そういった面も意識された取り組みであるといいなと思います。

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